投資先を選ぶとき、個別銘柄の分析も大切ですが、まずセクター(業種)全体の傾向を把握しておくことで、より精度の高い判断ができます。
Zaimiruでは、EDINETに開示された有価証券報告書から約3,700社の財務データを抽出・分析しています。本記事では、17セクターの主要指標を横断的に比較し、各セクターの特徴を浮き彫りにします。
セクター別 主要指標一覧
| セクター | 企業数 | 平均ROE | 平均自己資本比率 | 平均営業利益率 | 平均配当利回り | 平均PER | 平均PBR |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 金融(除く銀行) | 89社 | 12.6% | 32.8% | 14.7% | 4.5% | 18.9倍 | 1.86倍 |
| 不動産 | 130社 | 11.5% | 38.7% | 10.5% | 4.0% | 19.7倍 | 1.59倍 |
| 電力・ガス | 28社 | 10.6% | 34.9% | 8.2% | 3.3% | 9.7倍 | 1.07倍 |
| 運輸・物流 | 104社 | 10.4% | 41.7% | 7.5% | 3.2% | 12.9倍 | 1.05倍 |
| 鉄鋼・非鉄 | 71社 | 8.8% | 51.0% | 4.4% | 5.5% | 19.6倍 | 1.62倍 |
| 情報通信・サービスその他 | 1,236社 | 8.4% | 53.5% | 4.7% | 3.0% | 28.9倍 | 3.02倍 |
| 食品 | 134社 | 8.4% | 51.1% | 5.0% | 2.7% | 32.7倍 | 5.19倍 |
| 商社・卸売 | 288社 | 8.0% | 46.0% | 3.2% | 3.9% | 46.2倍 | 1.39倍 |
| 建設・資材 | 278社 | 7.6% | 50.8% | 6.5% | 4.0% | 20.3倍 | 1.18倍 |
| 機械 | 213社 | 7.4% | 55.2% | 8.8% | 3.5% | 16.4倍 | 2.92倍 |
| 素材・化学 | 278社 | 6.6% | 53.1% | 7.2% | 3.6% | 40.4倍 | 1.20倍 |
| 電機・精密 | 277社 | 5.8% | 55.4% | 3.8% | 3.4% | 28.2倍 | 1.73倍 |
| 銀行 | 79社 | 5.3% | 4.7% | 5.9% | 3.7% | 9.9倍 | 0.58倍 |
| 小売 | 327社 | 4.9% | 44.1% | 3.3% | 2.4% | 40.7倍 | 8.06倍 |
| 自動車・輸送機 | 104社 | 4.5% | 46.7% | 4.1% | 3.8% | 14.8倍 | 1.08倍 |
ROEが高いセクターの特徴
金融(除く銀行)がROE 12.6%でトップ。レバレッジ(自己資本比率 32.8%)を活かした収益構造が特徴です。不動産も同様の傾向で、ROE 11.5%と高水準を維持しています。
一方、電力・ガスや運輸・物流はインフラ系ながらROE 10%超と意外な高収益。規制産業であっても、近年の価格転嫁や効率化が効いているようです。
配当利回りで注目のセクター
鉄鋼・非鉄が平均5.5%と群を抜いています。PBR 1.62倍と割安な水準にあり、株主還元に積極的なセクターと言えます。金融(4.5%)、建設・資材(4.0%)、不動産(4.0%)が続きます。
PERの低いセクター ─ 割安な業種はどこか
銀行が平均PER 9.9倍で最も割安。PBR 0.58倍と「解散価値割れ」の状態が続いています。電力・ガス(9.7倍)、運輸・物流(12.9倍)も低PERゾーンにあります。
反対に商社・卸売(46.2倍)、医薬品(46.5倍)、小売(40.7倍)は高PER。成長期待か、あるいは一時的な利益減少による押し上げの可能性もあります。
Zaimiruで詳しく分析する
各セクターの詳細はセクター比較ページでインタラクティブに確認できます。指標を切り替えながらセクター間の違いを視覚的に把握することが可能です。
個別銘柄の深掘りにはスクリーニング機能をご活用ください。ROE・PER・配当利回りなど複数条件での絞り込みができます。