日本株市場の全体像
日本には約3,900社の上場企業があり、Zaimiruでは決算データの取得が可能な約3,700社を分析対象としています。この記事では、17のセクター別に主要指標の平均値を比較し、日本株市場の「地図」を描きます。
17セクター別の主要指標
| セクター | 社数 | 平均ROE | 平均PBR | 平均配当利回り |
|---|---|---|---|---|
| 金融(除く銀行) | 75 | 12.6% | 1.76倍 | 4.7% |
| 不動産 | 115 | 11.5% | 1.61倍 | 4.1% |
| 電力・ガス | 26 | 10.6% | 0.76倍 | 3.4% |
| 運輸・物流 | 98 | 10.4% | 1.01倍 | 3.2% |
| 鉄鋼・非鉄 | 62 | 8.8% | 1.60倍 | 5.6% |
| 食品 | 117 | 8.4% | 5.56倍 | 2.6% |
| 情報通信・サービス | 946 | 8.4% | 2.86倍 | 3.1% |
| 商社・卸売 | 260 | 8.0% | 1.28倍 | 3.9% |
| 建設・資材 | 244 | 7.6% | 1.02倍 | 4.0% |
| 機械 | 191 | 7.4% | 2.98倍 | 3.6% |
| 素材・化学 | 257 | 6.6% | 1.12倍 | 3.7% |
| 電機・精密 | 256 | 5.8% | 1.49倍 | 3.3% |
| 銀行 | 79 | 5.3% | 0.58倍 | 3.7% |
| 小売 | 251 | 4.9% | 9.52倍 | 2.4% |
| 自動車・輸送機 | 98 | 4.5% | 0.83倍 | 3.9% |
| エネルギー資源 | 13 | -9.0% | 0.81倍 | 6.1% |
| 医薬品 | 50 | -17.7% | 2.83倍 | 3.2% |
読み取れるポイント
ROEが高いセクター
金融(除く銀行)12.6%、不動産11.5%、電力・ガス10.6%がトップ3です。金融・不動産はレバレッジ(借入比率)が高い業態の特性上、ROEが高くなりやすい傾向があります。電力は近年の料金値上げ効果で急回復しています。
PBR1倍割れセクター
銀行(0.58倍)、電力・ガス(0.76倍)、自動車・輸送機(0.83倍)、エネルギー資源(0.81倍)の4セクターが平均でPBR1倍を割り込んでいます。東証のPBR改善要請以降、これらのセクターでは株主還元強化の動きが加速しています。
配当利回りが高いセクター
エネルギー資源6.1%、鉄鋼・非鉄5.6%、金融4.7%がトップ3。景気循環株ほど配当利回りが高い傾向にありますが、業績悪化時の減配リスクも考慮する必要があります。
企業数の分布
情報通信・サービスが946社と突出しており、全体の約25%を占めます。次いで商社・卸売260社、素材・化学257社、電機・精密256社、小売251社と続きます。セクターによって母集団の大きさが全く異なるため、平均値の解釈には注意が必要です。
全体の傾向
- ROE 8%超の企業は約1,950社(全体の53%)。日本企業の稼ぐ力は着実に向上しています
- PBR 1倍割れは約1,370社(37%)。依然として多くの企業が解散価値以下で取引されています
- 配当利回り3%超は約1,460社(40%)。高配当銘柄は豊富に選択肢があります
こうした全体像を踏まえたうえで、個別銘柄の分析に入ることで、セクター内での相対的な強さ・弱さを正しく評価できるようになります。Zaimiruのセクター比較やスクリーニングをご活用ください。