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銀行セクター徹底分析 ─ 平均PBR 0.58倍、「万年割安」からの脱却は進むのか

PBR 0.58倍と全セクター最低の銀行業界。メガバンク3行から地方銀行まで、ROE・配当利回り・PBRを比較し、投資機会を探ります。

編集: Zaimiru 編集部 ・公開日: 2026-03-14 ・最終更新日: 2026-03-14 ・編集方針計算ロジック訂正履歴

銀行セクターは日本株市場で最も「割安」とされてきたセクターです。平均PBR 0.58倍は全17セクター中最低で、多くの銀行が解散価値を大幅に下回る株価で取引されています。

しかし近年、日銀の金融政策転換(マイナス金利解除)や東証のPBR改善要請を背景に、銀行株への関心が高まっています。本記事では79行の財務データを分析します。

銀行セクターの基本データ

  • 対象企業数: 79行
  • 平均ROE: 5.3%(全セクター平均 7.2%を下回る)
  • 平均PER: 9.9倍(全セクター最低水準)
  • 平均PBR: 0.58倍(全セクター最低)
  • 平均配当利回り: 3.7%
  • 平均自己資本比率: 4.7%(規制業種のため低い)

主要銀行の比較

銘柄PBRPERROE配当利回り
楽天銀行(5838)3.71倍23.0倍17.1%-
三菱UFJ FG(8306)1.56倍13.2倍12.3%3.0%
三井住友 FG(8316)1.36倍13.1倍10.9%3.1%
三井住友トラスト(8309)1.05倍10.9倍9.8%4.0%
みずほ FG(8411)1.13倍12.1倍9.7%3.3%
りそなHD(8308)1.32倍14.6倍9.4%1.9%
千葉銀行(8331)1.13倍13.9倍7.4%2.8%
群馬銀行(8334)0.98倍11.3倍8.4%3.5%
七十七銀行(8341)0.74倍9.1倍8.1%3.6%
ふくおか FG(8354)0.83倍10.8倍7.9%3.3%
東京きらぼし FG(7173)0.49倍5.9倍8.6%2.7%

メガバンク vs 地方銀行

メガバンク: PBR1倍超へ

三菱UFJ(PBR 1.56倍)、三井住友(1.36倍)、みずほ(1.13倍)の3メガバンクは、いずれもPBR 1倍を超えています。ROEも9〜12%と株主資本コストを上回る水準に到達し、市場からの評価が大きく改善しました。

特に三菱UFJのROE 12.3%は銀行セクターのトップクラスで、海外事業の収益貢献が大きいと考えられます。

地方銀行: まだPBR1倍割れが大多数

一方、地方銀行の多くはPBR 0.5〜0.9倍台に留まっています。東京きらぼし(0.49倍)、七十七銀行(0.74倍)など、ROE 8%前後を確保しながらもPBR1倍に届かない銀行が多いのが実態です。

ただし裏を返せば、ROE改善余地のある地銀がPBR改善施策を打ち出した際の株価上昇ポテンシャルは大きいとも言えます。

楽天銀行: 異例のPBR 3.71倍

唯一の高PBR銘柄である楽天銀行は、ROE 17.1%とメガバンクを上回る資本効率です。ネット銀行という軽量な事業モデルが、伝統的な銀行とは異なる評価軸を市場に示しています。

金利上昇の追い風

日銀がマイナス金利政策を解除し、利上げ局面に入ったことは銀行にとって大きな追い風です。貸出金利の上昇は銀行の利ざや(NIM)を改善させ、収益力の向上につながります。

特に地方銀行は貸出比率が高いため、金利上昇の恩恵を受けやすい構造です。

Zaimiruでセクター分析

銀行セクター詳細ページで、全79行のKPIを一覧比較できます。PBR・ROE・配当利回りでソートして、自分の投資基準に合う銀行を探してみてください。


※ 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。

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