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ROEとは? ─ 日本株投資で最も重要な指標をわかりやすく解説

ROE(自己資本利益率)の意味、計算方法、目安となる水準、そしてROEだけでは判断できない落とし穴まで、初心者向けにわかりやすく解説します。

編集: Zaimiru 編集部 ・公開日: 2026-03-14 ・最終更新日: 2026-03-14 ・編集方針計算ロジック訂正履歴

株式投資を始めると必ず目にする指標「ROE」。企業の「稼ぐ力」を測る最も重要な指標のひとつです。でも「ROEが高いほど良い会社」と単純に考えてしまうと、思わぬ落とし穴にはまることも。

この記事では、ROEの基本から実践的な使い方まで、データを交えてわかりやすく解説します。

ROEの基本

計算式

ROE = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)

株主が出したお金(自己資本)に対して、企業がどれだけの利益を生み出したかを示します。ROE 10%なら、「株主資本100万円に対して10万円の利益を稼いだ」という意味です。

目安となる水準

  • 8%以上: 一般的な合格ライン(株主資本コストを超える水準)
  • 10%以上: 優良企業(日本の上場企業の約1,343社 = 36%が該当)
  • 15%以上: 高収益企業(約686社 = 18%が該当)

日本の上場企業(約3,729社)の平均ROEは約7.2%です。欧米企業の平均(10〜15%)と比べるとまだ低い水準にあります。

セクター別のROE水準

ROEはセクター(業種)によって大きく異なります。業種の特性を理解した上で比較することが重要です。

ROEが高いセクター平均ROEROEが低いセクター平均ROE
金融(除く銀行)12.6%自動車・輸送機4.5%
不動産11.5%小売4.9%
電力・ガス10.6%銀行5.3%
運輸・物流10.4%電機・精密5.8%

ROEの「デュポン分解」で企業を深く理解する

ROEは3つの要素に分解できます。これをデュポン分解と呼びます。

ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ

  • 純利益率: 売上からどれだけ利益を残せるか(利益の質)
  • 総資産回転率: 資産をどれだけ効率的に使っているか(資産効率)
  • 財務レバレッジ: 借入をどれだけ使っているか(総資産÷自己資本)

同じROE 10%でも、「利益率が高い」のか「借入が多い」のかで意味は全く違います。

ROEの落とし穴 ─ 高ROE ≠ 良い投資先

落とし穴1: 財務レバレッジによる「見せかけの高ROE」

借入を増やせばROEは上がります。自己資本比率が極端に低い(10%以下など)企業の高ROEは、借入依存の可能性があります。自己資本比率とセットで確認しましょう。

落とし穴2: 一時的な利益によるROE上振れ

資産売却や特別利益で一時的にROEが跳ね上がることがあります。過去3〜5年の推移を確認し、安定的に高いROEを維持しているかを見ることが大切です。

落とし穴3: 自社株買いによるROE改善

自社株買いは自己資本を減らすため、ROEが上がります。事業の稼ぐ力が向上したわけではないので、営業利益率の推移もあわせてチェックしましょう。

ROEを使った実践的な銘柄選び

  1. まずランキングでROE上位の企業を確認
  2. スクリーニングでROE 10%以上 × 自己資本比率 30%以上に絞る
  3. 候補企業の企業比較で同業他社と比較
  4. 企業詳細ページでROEの推移(過去数年の安定性)を確認

ROEは万能な指標ではありませんが、他の指標と組み合わせることで強力な分析ツールになります。


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