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ROICとは? — ROEでは見えない「本当の稼ぐ力」を測る指標

ROICはROEの弱点を補う「資本効率」の指標。レーザーテック40.4%、ZOZO40.4%など高ROIC企業の共通点を解説し、ROEとの使い分けを初心者にもわかりやすく説明します。

編集: Zaimiru 編集部 ・公開日: 2026-03-14 ・最終更新日: 2026-03-14 ・編集方針計算ロジック訂正履歴

ROICとは何か

ROIC(Return on Invested Capital、投下資本利益率)は、企業が事業に投じた資本(自己資本+有利子負債)に対してどれだけ利益を生んでいるかを示す指標です。

ROIC = 税引後営業利益(NOPAT)÷ 投下資本

ROEが「株主の資本」に対する利益率なのに対し、ROICは「借入を含む事業全体の資本」に対する利益率です。この違いが重要なのです。

なぜROEだけでは不十分か

ROEには「レバレッジ効果」という落とし穴があります。借入を増やして自己資本の比率を下げれば、利益が同じでもROEは上がります。

指標A社(低レバレッジ)B社(高レバレッジ)
営業利益100億円100億円
自己資本500億円200億円
有利子負債100億円400億円
ROE15%35%
ROIC14%14%

B社はROEが35%と高く見えますが、ROICで見るとA社と同じ14%。借入で「水増し」されたROEに騙されないためにROICが必要なのです。

ROIC上位企業の共通点

銘柄コードROICROEセクター
HANATOUR JAPAN656143.6%61.3%情報通信
トレンドマイクロ470440.6%28.5%情報通信
レーザーテック692040.4%47.6%電機・精密
ZOZO309240.4%49.7%小売
ラクス392338.7%46.6%情報通信
サンリオ813641.3%58.1%商社・卸売

高ROIC企業の共通点は明確です。

  • 軽資産ビジネス: 大規模な設備投資が不要(IT・プラットフォーム・IP)
  • 高い参入障壁: 技術力やブランドで競争優位を維持
  • ストック型収益: サブスクリプションやライセンス収入で安定

ROICの目安

  • WACC(加重平均資本コスト)を上回ることが最低条件。一般的なWACCは5〜8%程度
  • 10%以上: 優秀
  • 15%以上: 非常に高い資本効率
  • 20%以上: 卓越した競争優位性を持つ企業

ROEとROICの使い分け

比較項目ROEROIC
何を測るか株主資本の効率事業全体の資本効率
レバレッジの影響受ける(高借入→高ROE)受けにくい
適した用途株主目線での収益性評価事業の本質的な稼ぐ力の評価
注意点財務レバレッジで水増し可能セクターで水準が大きく異なる

結論として、ROEとROICを両方確認するのがベストです。両方が高い企業は「本物の高収益企業」と判断できます。

Zaimiruでの確認方法

ZaimiruのスクリーニングではROICでの絞り込みが可能です。ROE × ROICのクロス分析で、レバレッジに頼らない真の高収益企業を見つけてみましょう。

個別企業のROICは企業比較ページで他社と比較して確認できます。


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