財務指標 3分で読めます

ROE 10% は高いのか?業種別の目安と判断ポイント

ROE 10% は日本企業全体では高水準ですが、業種により標準値が異なります。 業種別の目安と、ROE 10% の解釈で気をつけるべき点を整理します。

編集: Zaimiru 編集部 ・公開日: 2026-05-06 ・最終更新日: 2026-05-06 ・編集方針計算ロジック訂正履歴

結論

ROE 10% は日本企業全体では相対的に高水準ですが、業種差が大きく一律には判断できません。

日本上場企業全体の ROE 中央値は 5〜8% 程度のため、10% はそれを上回る水準です。ただし業種により標準値が異なるため、同業種内での比較が前提となります。

業種別の ROE 標準水準

ROE 10% の評価は業種により異なります。

  • 金融業(銀行・保険・証券): 5〜8% が標準。10% は上位水準
  • 製造業: 6〜10% が標準。10% は標準的
  • IT・サービス業: 10〜20% が標準。10% は中位
  • 商社: 10〜15% が標準。10% は標準的
  • 不動産業: 5〜10% が標準。10% は上位水準

ROE 10% の解釈で気をつけるべき点

ROE が高い理由を確認することが重要です。

  • 本業の収益力が高い: 営業利益率と ROIC が高ければ本物
  • レバレッジ効果: 自己資本比率が低くて借入が多いと ROE が高く見える
  • 一時的な特別利益: M&A や資産売却で一時的に膨らむ
  • 自己資本が極端に小さい: 過去の累積赤字で自己資本が縮小している企業

ROE と ROA の違い も併せて確認することで、レバレッジの影響を見極められます。

ROE 10% を継続できる企業の特徴

  • 営業利益率が業種平均を上回る
  • 自己資本比率が業種標準以上
  • ROIC が WACC を継続的に上回る
  • 過去 5 年の ROE 平均が安定している

Zaimiru で確認する

よくある質問

ROE 10% は何業種でも高いと言えますか?

一律には判断できません。金融業では 10% は上位水準ですが、IT・サービス業では中位水準(標準は 10〜20%)です。同業種内での比較が前提となります。

ROE 10% でも注意が必要なケースはありますか?

自己資本比率が極端に低くてレバレッジ効果で高く見えている、一時的な特別利益で膨らんでいる、過去の累積赤字で自己資本が縮小しているケースなどがあります。3〜5 年平均と ROIC で確認することが重要です。

ROE と ROA の違いは何ですか?

ROE は自己資本に対する利益、ROA は総資産に対する利益です。ROA はレバレッジの影響を受けないため、両者を併せて見ることで「借入による収益拡大」と「資本効率」を区別できます。


関連記事

このカテゴリの他の記事を見る: 財務指標

記事一覧に戻る